相互鈑金のよもやま話 ~塗装~

相互鈑金のよもやま話 ~塗装~

皆さんこんにちは!

相互鈑金、更新担当の中西です。

 

~塗装~

鈑金・補修の現場では、どの塗料システムを選ぶかで仕上がり・耐久性・作業時間・コストが大きく変わります。ここでは、現場で使う主な塗装の“種類”を、層構成/樹脂タイプ/表現(色味・質感)/環境対応の4軸で整理します。


1|塗装の基本レイヤー(下から上へ)

  1. 防錆下地

    • エポキシプライマー(高防錆・密着)

    • エッチングプライマー(金属化成+薄膜、防錆補助)

  2. パテ・サフェーサー

    • ポリエステルパテ(成形) → ウレタンサフェーサー(肌調整・吸い込み防止)

  3. ベースコート(色)

    • ソリッド/メタリック/パール/キャンディなど

  4. クリヤー(保護・艶)

    • ウレタンクリヤー(艶・耐候・耐薬品)/マットクリヤー

旧車や内板などでは単層(シングルステージ):色と艶が1回で決まる上塗りも使用。


2|硬化方式で分ける:1液 vs 2液(2K)

  • 1液(1K):空気乾燥。手離れが良く小補修や下地に向く(例:1Kサフェ)。

  • 2液(2K):主剤+硬化剤(イソシアネート系)。耐候・耐薬品性が高く外板仕上げの主役(クリヤー、ウレタンベース等)。


3|樹脂タイプの代表

  • ウレタン(2K):外板の標準。艶・耐候◎、ポリッシュ耐性も高い。

  • アクリル:発色良好。1Kの下地や簡易補修で使い分け。

  • エポキシ:密着・防錆に最強クラス。薄膜で金属地への“錆止め”に。

  • ラッカー:乾燥速いが耐久性が低く、現場主役からは退役気味。

  • ポリエステル(パテ):成形専用。上にサフェを挟むのが基本。


4|仕上がり表現の種類

  • ソリッド:顔料のみ。色ムラに強く補修しやすい。

  • メタリック:アルミフレークの反射。吹き肌・ガン距離で粒感が変わる。

  • パール(マイカ):角度で発色が変化。**3コート(ベース→パール→クリヤ)**が主流。

  • キャンディ:透明有色層の多層。深い色味だが補修難度高

  • マットマットクリヤーで艶を調整(フルマット~セミ)。磨き不可なので下地精度が命。

  • テクスチャ:バンパー等の梨地再現。専用塗料 or クリヤ添加で質感付与。


5|“単層(1コート)”と“多層(2~3コート)”

  • シングルステージ:色+艶一体。商用車や内板、旧車再現に。

  • 2コート:ベース+クリヤ。現行車の9割以上がこれ。

  • 3コート:パールやキャンディなど特殊色で採用。色合わせ・ブレンド範囲が広がる。


6|溶剤型 vs 水性型(VOC対策)

  • 溶剤型ベース:乾燥が速く扱いやすい。

  • 水性ベース:VOC低減。送風・湿度管理が肝(エアムーバー必須)。

  • クリヤーは多くが溶剤2K(水性クリヤーは限定的)。現場の規制や設備で使い分け。


7|クリヤーの種類(艶・耐久を決める)

  • HS/UHSクリヤー:固形分が高く厚みと艶が出やすい。

  • 速乾/低温硬化タイプ:スポット・パネル補修に有利。

  • 耐擦り傷・疎水性クリヤー:高級仕上げ向け。

  • マットクリヤー:艶調整用(配合比で艶度設定)。


8|樹脂部品・下回りの専用塗装

  • PPバンパープライマー(密着促進)フレキシブル添加剤で割れを抑制。

  • ストーンチップ(チッピング):ロッカーパネル等の飛び石対策。

  • アンダーコート/ラバー系:下回り防錆・防音。

  • 耐熱塗料:マフラー・キャリパー(指定温度域に注意)。


9|スポット補修の選択肢

  • ブレンディング:隣パネルへ色と艶を“なじませる”技法。

  • 2Kエアロゾール:小傷用。硬化剤破封式で作業時間短縮(開封後の可使時間に注意)。


10|色合わせの実務

  • 配合システム(調色機)+分光測色で近似レシピへ。

  • 現車の日焼け・ロット差試し吹きカード→現車確認が鉄則。

  • メタ・パールはガン距離・空気圧・塗り重ねで見え方が変わるため、手順を紙に固定。


11|安全・設備の要点(超重要)

  • イソシアネート対策:有機ガス用防毒マスク or 送気マスク、手袋・保護衣。

  • 塗装ブース:温度・風量・フィルター管理でゴミ噛み・肌を防止。

  • 火気管理/静電気対策:溶剤管理・アース・金属容器。


12|「用途別」選び方クイックガイド

  • 外板広範囲・新車並み耐久:2Kベース+2Kクリヤ(HS/UHS)。

  • 小傷・時短・コスト抑制:1Kサフェ+2Kクリヤ/2K缶スプレー。

  • 純正特殊色(3コート):水性ベース+パール層+2Kクリヤ、ブレンディング前提。

  • バンパー樹脂:PPプライマー+フレキシブル添加+2Kクリヤ。

  • マット仕上げ:均一下地→マットクリヤ(艶度合わせを先に試験)。


自動車補修塗装は、「下地で密着と肌」「ベースで色」「クリヤで耐久・艶」を作る分業芸。
現場では、2Kウレタンの2コートを軸に、色・素材・環境(VOC・設備)に合わせて水性・マット・特殊色
を組み合わせるのが王道です。
作業標準を一枚にまとめ、**“同じ条件で同じ手”**を再現できる体制こそ、仕上がりを安定させる近道です。

 

相互鈑金では鈑金・塗装の業務を行っております!

お問い合わせはこちら


一般のお客様専門の和歌山県橋本市の車屋さん

自動車 事故修理 各社保険修理対応 キズ ヘコミ 鈑金(板金)塗装

相互鈑金(福井自動車内) 代表 有本順一

〒648-0072 和歌山県橋本市東家5-1-3

鈑金塗装受付専用 ℡ 090-2381-7012 鈑金塗装担当 有本(アリモト)まで

ホームページ → https://www.sougo-b.com/ (スマートフォン向け)

ブログ → https://www.sougo-b.com/blog

(旧ブログ) → https://ameblo.jp/arihoon

メール→ contact@sougo-b.com

※当ブログに掲載されている車の画像は、全て車の持ち主様に、ブログ掲載の了承を頂いております。

無断でお客様の車の画像を掲載する事は、当社は一切いたしません。

apple-touch-icon_2.png