月別アーカイブ: 2025年11月

相互鈑金のよもやま話 ~“美の再生工場”~

皆さんこんにちは!

相互鈑金、更新担当の中西です。

 

~“美の再生工場”~

 

事故でへこんだ車、傷ついたドア、色あせたボンネット——。
それを新品同様に甦らせるのが「鈑金塗装」の仕事です。

鈑金は“形の修復”、塗装は“美の再現”。
見た目の回復だけでなく、車の寿命や価値を左右する重要な工程です。
ここでは、鈑金塗装の現場がもつ技術・芸術・そして魂を掘り下げます。


🛠️1. 鈑金塗装とは?

鈑金塗装とは、車の損傷部分を修正し、再塗装によって仕上げる工程。
簡単に言えば、「へこみと色の治療」です。

1️⃣ 損傷診断:歪みや骨格のズレをチェック。
2️⃣ 鈑金作業:専用ハンマー・プーラーで鉄板を整形。
3️⃣ パテ整形:微細な凹凸をパテで均し、滑らかに。
4️⃣ 塗装:下地→中塗り→上塗り→クリアの4層構造で再現。
5️⃣ 磨き仕上げ:鏡面仕上げでツヤと深みを出す。

作業自体は機械的ですが、完成度を決めるのは“職人の目と手の感覚”です。


🎨2. 塗装は「光を操る仕事」

同じ色番号でも、太陽光と蛍光灯の下では微妙に色が違って見えます。
塗装職人は、その差を“光の反射”で調整します。

塗料を数グラム単位で調合し、試し塗りを繰り返す。
「色合わせ」は、まさに熟練の技と経験の世界。

塗装ブースの温度・湿度・風の流れまで管理することで、
塗面のムラやダストの付着を防ぎ、**“新車以上の輝き”**を生み出します。


🧲3. 鉄を直す=安全を守る

鈑金は見た目だけではなく、車の強度を取り戻す工程でもあります。
フレーム修正機でミリ単位の歪みを測定し、元の形に戻す。
ここで誤差があれば、ドアの閉まりや走行安定性に影響が出ます。

職人たちは「見た目」ではなく「構造」を直す。
それが、鈑金塗装の真の価値です。


🧴4. 塗料の進化と環境対応

近年は、環境にやさしい水性塗料低VOC塗料の採用が進んでいます。
これにより、作業者の健康負担や大気汚染を抑制しながら、美しい仕上がりを実現。

また、塗装工程をデジタル化し、
塗料メーカーのカラーデータをAIで再現する工場も増えています。
技術の進化とともに、塗装の世界も「アナログ×デジタル」の融合が進んでいます。


💬5. お客様の想いを“形に戻す”

鈑金塗装の現場では、車だけでなく想い出も修復します。
「子どもが生まれた時に買った車」
「親から譲り受けた大切な車」
そんな車を“もう一度美しく”するために、職人は丁寧に手をかけます。

お客様の笑顔や「ありがとう」という言葉が、職人の最高の報酬。
それが、鈑金塗装の仕事を支える原動力です。


🚘6. 保険修理とアフターサポート

近年は保険対応修理が増加しています。
そのため、保険会社との見積・画像提出・部品発注など、
整備工場には「スピード対応+正確な見積」が求められます。

また、修理後の塗装保証・防錆処理・洗車コーティングなど、
アフターケアまで行うことで顧客満足度が高まります。

「直す」だけでなく「信頼を積み重ねる」ことが、地域密着工場の強みです。


🌟7. まとめ

鈑金塗装は、見た目を整えるだけの作業ではありません。
それは、車と人の絆を取り戻す再生の仕事

色・形・輝きのすべてを通じて、車に“第二の人生”を与える。
その手の中にあるのは、技術と誇り、そして人の想いです。

これからも職人たちは、ハンマーとスプレーガンを手に、
今日も静かに、車と向き合い続けます。

 

相互鈑金では鈑金・塗装の業務を行っております!

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相互鈑金のよもやま話 ~“健康診断”~

皆さんこんにちは!

相互鈑金、更新担当の中西です。

 

~“健康診断”~

 

車社会の日本では、整備工場の存在はまさに「街のドクター」。
人に健康診断があるように、車にも“点検”と“予防整備”が欠かせません。
見た目は元気でも、ブレーキパッドやオイル、タイヤの内側には“見えない疲れ”が潜んでいることも。
今回は、自動車整備の現場が担う安全と信頼、そして進化する技術の世界を紹介します。


🧩1. 整備士の仕事は「修理」ではなく「安全を守る」

自動車整備士の仕事というと、「壊れた車を直す」というイメージが強いかもしれません。
しかし実際は、「壊れる前に見抜く」「事故を防ぐ」ことこそが本質です。

  • ブレーキの摩耗具合

  • オイル漏れ・ベルト緩み

  • タイヤの偏摩耗

  • サスペンションの劣化

これらを“感覚と経験”で判断するのが整備士の腕。
整備記録簿に記される一つひとつの点検結果には、お客様の命を守る責任が込められています。

整備工場での点検は、単なるルーティンではなく、**「人と車を未来へつなぐ医療行為」**ともいえるのです。


🔍2. 点検が未来のトラブルを防ぐ

たとえば、ブレーキパッドが残り1mmまで減っていたとします。
そのまま乗り続けると、ローターを削り、修理費は数万円単位に。
オイルを2万km以上交換しなければ、エンジン焼き付きのリスクも。

一方で、定期点検をしっかり行っていれば、こうした高額修理を防げます。
まさに「早期発見・早期対応」が命を守る。

「まだ動くから大丈夫」ではなく、「安全に動かすために整備する」。
この意識が、ドライバーと整備士の信頼関係を築く第一歩です。


⚙️3. 車の進化と整備の変化

近年の車は電子制御の塊です。
ブレーキ、ステアリング、エンジン、サスペンションまでもがコンピュータで管理されています。

整備士が持つのはレンチだけではなく、診断機(スキャンツール)
OBDポートに接続し、ECU(電子制御ユニット)のデータを解析する。
まるで医者が心電図を読むように、整備士は「車の中の会話」を読み取ります。

また、EV(電気自動車)やハイブリッド車が増えたことで、
整備士には「高電圧整備士」資格など、新たな知識と資格が求められる時代になりました。
整備士は“技術職”でありながら、“IT技術者”にも近い存在へと進化しているのです。


🧴4. お客様との信頼を築く“見える整備”

最近では、整備の透明化を重視する工場が増えています。

  • 整備前・整備後の写真を提示

  • 交換部品の実物を見せる

  • 点検結果をデジタルで送信

「何をどこまで直したのか」が明確になることで、
お客様の不安が解消され、リピーターにつながります。

整備士は、ただ工具を扱う職人ではなく、**“安心を伝えるコミュニケーター”**でもあるのです。


🔧5. これからの整備業 ― 地域インフラとしての役割

災害時に道路が冠水し、救急車が通れなくなった。
停電でEV充電が止まった。
そんな時、地域で車両を動かせる整備士がいることは、大きな力になります。

「車を動かす=地域を動かす」
整備工場は、地域インフラの一部として欠かせない存在です。

今後はAI診断やオンライン点検が進む中でも、
“人の感覚でしかわからない異音や振動”を判断できる整備士の価値は、ますます高まるでしょう。


💡まとめ

自動車整備業は、目に見えない信頼で社会を支える仕事。
技術の進化に対応しながらも、「人の手で守る安心」は変わりません。

これからも整備士たちは、ひとつひとつのボルトを締めながら、
「命を乗せる仕事」としての誇りを持ち続けていくのです。

 

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